なぜ他の歯医者は抜髄(神経を取る)を勧めるのか?歯科医の本音とジレンマ

      2025/02/28

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

こんにちは。東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニック青山です。

虫歯が進行してしまったとき、歯医者さんから「神経を取る必要があります」や「歯を抜きましょう」と言われた経験はありませんか?
こういった説明を受けると、「本当に神経を取る必要があるの?」「ほかに方法はないの?」と不安になる方も多いと思います。

他の歯医者が抜髄を勧める理由は、治療の方針や考え方によるものです。
しかし、その裏には歯科医師が抱えるさまざまなジレンマが隠れています。

この記事では、なぜ抜髄を選ぶのか、そしてそれに対する歯科医師の本音をお伝えし、代わりに可能な治療法—「VPT(Vital Pulp Therapy)」—についても詳しくご紹介します。
患者さま一人ひとりの歯を大切にする治療方法を知ることで、より納得のいく選択ができるようお手伝いできればと思います。

 

なぜ神経を取る治療が選ばれるのか?

まず、どうして多くの歯科医院で神経を取る治療が勧められるのかを見ていきましょう。

 

1. 神経を残す治療は難しい

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

神経を取らずに歯を残す治療は、非常に繊細な技術が求められます。
虫歯が神経に近いほど治療の難易度が上がり、正確な診断や細かい手作業が必要になります。

例えば、マイクロスコープを使って虫歯の部分だけを丁寧に取り除いたり、神経に触れないように特殊な薬剤で保護したりと、高度な技術が不可欠です。
しかし、こうした設備や技術を持つ歯科医院は限られているため、一般的には神経を取る治療が選ばれることが多いのです。

 

2. 時間と費用の負担がかかる

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

神経を残す治療は、通常の治療に比べて時間と費用の負担が大きいです。
例えば、虫歯の深さや神経の状態によっては、1回の治療に1時間以上かかることがあります。
また、通院回数も増え、通常の治療では2~3回で済むところが、5~6回以上になることもあります。

さらに、神経を保護するために使用するMTAセメントやセラミックなどの高品質な材料は、保険適用外の場合が多く、治療費が高額になる可能性があります。
そのため、患者さまにとって心理的・経済的なハードルが高く感じられることがあります。

 

3. 保険診療の限界

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

保険診療には、治療内容や使用できる材料に制約があります。
例えば、保険診療では治療時間が短く設定されているため、神経を残すための細かい作業や患者さまへの十分な説明を行う時間が確保しづらいのが現実です。

また、保険診療で使用できる材料には限りがあり、神経を保護するために必要な高性能な材料(MTAセメントなど)を使用できない場合があります。
このような制約の中で、予後の安定性を考慮すると、神経を取る治療のほうが適していると判断されることがあります。

 

4.治療後のトラブルを避けるため

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

神経を残す治療では、治療後に再び痛みが出たり、症状が悪化したりするリスクがあります。
このリスクをゼロにすることは難しく、場合によっては再治療が必要になることもあります。

例えば、虫歯が深く進行している場合、神経を残す治療をしても炎症が再発する可能性があります。
再治療にはさらに時間と費用がかかるため、患者さまとの間で「最初から神経を取っておけばよかった」というトラブルにつながる可能性があります。

また、神経を残す治療が適切でなかった場合、症状がさらに悪化して抜歯が必要になるケースもあるため、初めから神経を取ってリスクを回避する方が安全だと判断する歯科医も少なくありません。

さらに、神経を残す治療に関する説明や同意を患者さんから得る過程も重要です。
治療の限界やリスクを十分に説明していない場合や、治療結果が患者さまの期待と異なる場合、説明不足や誤解が原因で不満が生じることがあります。
このようなトラブルを防ぐために、あえて神経を取る治療を選択する歯科医院も少なくありません。

 

神経を残す治療のメリットとデメリット

次に、神経を残す治療と神経を取る治療、それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。

 

神経を残す治療のメリット

歯の自然な感覚を保てる
神経を残すことで、歯が冷たいものや温かいものを感じる機能が維持されます。
この感覚は、食事を楽しむ上でとても重要です。

歯が長持ちする
神経が残っている歯は、血流や栄養が保たれるため、抜髄した歯に比べて寿命が長くなります。

周りの歯への影響を減らせる
神経を取った歯は割れやすくなり、治療後にクラウン(被せ物)を付けても噛み合わせに問題が出ることがあります。
神経を残せれば、周囲の歯への負担を軽減できます。

 

神経を残す治療のデメリット

治療が難しい
技術的に難しいため、すべての歯科医院で対応できるわけではありません。

時間と費用がかかる
治療には専門的な設備と技術が必要で、通院回数や費用が増えることがあります。

再治療のリスクがある
神経を残しても、後から炎症が再発する可能性があります。
その場合、再治療が必要になることもあります。

 

神経を取る治療のデメリット

歯が脆くなる
神経を取ると、歯に栄養が行き渡らなくなるため、割れやすくなります。

感覚が失われる
神経がなくなると、冷たいものや熱いものを感じなくなり、虫歯の進行に気づきにくくなることがあります。

治療後のトラブルが起きやすい
神経を取った歯は、根の先に炎症が起こるなど、長期的なトラブルが発生するリスクがあります。

 

当院で行う神経を残す治療

当院では、神経を残すために以下のような最新技術を使用しています。

 

ラバーダム防湿

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

ラバーダム防湿は、治療中に歯を専用のゴムシートで覆い、唾液や細菌の侵入を防ぐ技術です。
この技術を使うことで、治療部分を常に清潔な環境に保つことができ、治療効果を最大限に引き出すことができます。
また、患者さまの治療後の感染リスクを大幅に低減します。

 

マイクロスコープを使った精密治療

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

マイクロスコープを用いることで、肉眼では確認できない細部まで拡大して治療を行うことが可能です。
この技術により、虫歯を正確に除去しながら、健康な歯質を最大限に残すことができます。
また、治療の精度が高まるため、神経を取らずに済む可能性が格段に向上します。

 

MTAセメントによる神経の保護

東京(外苑前)の自由診療専門歯科医院、サウラデンタルクリニックで、歯の神経を残す治療

MTAセメントは、高い生体親和性を持つ特殊な材料で、神経に近い部分を封鎖するために使用されます。
このセメントは、神経の自然治癒を促進するだけでなく、長期的な封鎖性を保つため、炎症や感染のリスクを大幅に軽減します。
特に、神経が一部露出している場合でも、このセメントを用いることで抜髄を回避できる可能性が高まります。

 

セラミックによる最終補綴

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当院では、最終的な補綴(被せ物)として高品質なセラミックを使用しています。
セラミックは、天然の歯に近い見た目と高い耐久性を兼ね備えており、長期的に安定した結果を提供します。
また、セラミックは金属を使用しないため、金属アレルギーの心配がなく、審美的にも非常に優れています。

 

抜髄回避治療についての動画紹介

 

神経を残す選択肢を考えてみませんか?

深い虫歯でも神経を取らずに済む可能性があることを知っていただけたでしょうか。
当院では、患者さま一人ひとりの状態やご希望に寄り添い、最善の治療法をご提案しています。
「本当に神経を取らなければいけないのか」「抜歯以外に方法はないのか」と悩んでいる方は、ぜひ当院にご相談ください。
患者さま一人ひとりに合った治療方法をご提案し、できるだけ歯を残す方向で治療を進めていきます。

大切な歯を守るために、まずはお気軽にご相談ください。

 



サウラデンタルクリニック青山 :https://www.hori-dental.com/

〒107-0061 東京都港区北青山2-7-25 神宮外苑ビル8階
電話:03-3405-6480

交通アクセス
電車でお越しの方:
東京メトロ銀座線「外苑前駅」2b出口徒歩1分

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