予防歯科

   

前回までのお話で相手にすべき虫歯や歯周病の成り立ちや根本原因についてはおおよそご理解いただけたかと思います。
虫歯になり一度削ってしまった歯は人工物で治療は出来ても、二度と元の状態に戻ることはありません。
歯にづっとリハビリの器具をつけなければならない状態ですので、問題が発生し更に状況が悪化してしまう可能性も覚悟しなければなりません。
ですからお口の健康を保つには、虫歯や歯周病を再発させない予防がとても重要です。
予防は治療終了後に始めるものではなく、『治療のスタートである』と言う事を忘れないで下さい。

予防の主役はあくまでも皆様ご自身ですが、歯科医院での定期的なメインテナンスを通して予防をサポーしてくれるのが歯科衛生士さんです。

歯の周りに膜状に付着するバイオフィルム(細菌の塊)は完全に除去しても約3ヶ月で再び成熟し病原性を帯びやすくなります。
このタイミングで定期的にバイオフィルムを除去したり、お口の状態をチェックしてくれるのが歯科衛生士によるお口のメインテナンスですが、キーンと音が出る超音波スケーラーという歯石の塊をとる機器、使い方のよっては数ミクロン単位で歯質が削れます。
また、回転ブラシに研磨剤をつけて磨く処置も同様です。
一生受けるメインテナンスですので可能な限り、歯に優しい処置が理想です。
まだまだ導入歯科医院は限られますが、歯を傷つかない専用のパウダーを吹き付け、直接歯に触れずにバイオフィルムを除去すると言ったスイス発の歯に優しい最新機器もあります。

虫歯予防の先進国であるスウェーデンでは歯科における定期的なメインテナンスのシステムが保険導入され、多くの国民が定期的に歯科医院に通っています。
残念なが日本では平成26年に厚生労働省が、歯科医院に向けて、予防のためのメインテナンスは保険適応外あると通達を出していますので日本では保険でメインテナンスを受けることは出来ません。

また、日本で60年以上前から使用されているパラジウム合金という金属の詰め物は、スウェーデンでは虫歯の再発を招きやすいだけでなくアレルギーの問題があり、歯科材料として不適格であると、10年以上前から使用禁止になっていて、保険でも樹脂やセラミック治療が主流となっています。

平成29年の統計によると、日本人は80代で平均で13本の歯しかが残っていませんが、何とスウェーデン人は21本もの歯が残っています。
日本の保険診療での予防処置やセラミック治療が認められる様になるまでは、自由診療でのメインテナンスやセラミック治療を受けて、お口の健康を自己防衛するしかないのが実情です。

 



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