唾液

   

残念ながら『唾液』言うと『汚物』というイメージを持たれている方が多いようです。

『人間』と言うのは不思議なもので、普段は自分自身中にある物なのに外に出た途端に汚いものに変わってしまいます。そんな嫌われ者の唾液ですが、もしも唾液がなかったらどうなるでしょう?
いつも口の中や舌がカピカピに乾燥して喉もカラカラ、食事の際は食べ物をスムーズに飲み込む事も出来ません。
想像しただけでゾッとしませんか? 

実は唾液には皆さんが想像している以上に多くの物質が含まれ、前回お話しした虫歯予防に関わる、酸を中和してくれる成分以外にも身体を細菌やウィルスなどの外敵から守る抗菌成分、さらには脳がストレスを受けた際には脳の栄養源となるBDNFというタンパク質を分泌し舌の下の粘膜から再吸収させ、脳の能力を強化してくれるんです。
中でもIgAという免疫タンパクはウィルスや細菌にくっつく事でこれらが粘膜から体内に侵入するのを常に防いでくれています。

唾液には、刺激唾液、安静時唾液の2種類があり、耳の後ろにある耳下腺から分泌されるのが刺激唾液で、第二大臼付近のほっぺたの内側からから様々な刺激に反応して分泌されます。
酸っぱいものを見るとキュッとして唾液が出てくる場所です。
もう一つは安静時唾液で、舌の下にある舌下線、顎下腺から常に分泌されている唾液で口腔内の健康維持に欠かせない唾液です。
この出口は舌の下にあるので、長引くマスク生活や会話の減少などで舌も含めた口腔周囲の筋機能が低下してしまうと、本来上あごにピタッとついているはずの舌が下の歯の内側に落ちてしまい、出口が舌に塞がれ唾液が減少し慢性的な口腔乾燥だけでなく、免疫力の低下など様々な問題を引き起こします。

これらの筋肉は嚥下や呼吸にも重要ですので、足腰の筋肉同様、お顔周りの筋肉の運動や音読、カラオケなど、舌も含めた口腔周囲の筋肉の運動時間を意識的に増やすことが健康長寿にとってとても大切なポイントです。



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