12回にわたりお口の健康と全身の健康の関係や、お口の健康を維持するために必要な基礎知識についてお話しをさせて頂きました。

最新の知識や情報を知ることはご自身のお口の健康やその先に見えてくる全身の健康にとってとても重要なことですが、それだけで終わってしまっては折角の知識も宝の持ち腐れです。
お口の健康維持には日常のブラッシングだけでは不十分で、歯科医院での定期的なメインテナンス（検診とクリーニング）が不可欠です。
また、お口の中は例え病気が進行していてもご自分では自覚しずらい『ブラックボックス』です。症状が出てきた時には既に疾患は進行しています。

欧米諸国では歯科医院は痛みなどの問題が起きた時に行くではなく、『疾患の予防のために定期的に通うところ』ということが既に定着していますが日本では制度の問題もあり『定期的に通うところ』という認識を持たれている方はまだまだ少ないのが現状です。

いつもお口に問題が起きてから歯科医院に行っていると『注射をされる』とか『ドリルで削られる』と言った怖いイメージが先行してしまいます。
予防のために定期的に歯科院に通うようになるとメインテナンスでお口の中が爽やかになるのが楽しみになり歯医院に対する怖いイメージも薄れ、自然と歯科医院を身近に感じられるようになって来ます。
また、定期的に通うことで、徐々に落ちてきてしまうブラッシングや甘いお菓子類の食べ過ぎに気をつける事へのモチベーションを再びアップさせる事も出来ます。

予防を始めるにはいつからでも遅くはありません。
まだの方は、すぐにでも定期的にメインテナンスに通えるかかりつけの歯科医院を見つけて下さい。
今回をもって連載は終了となりますが、今回の連載が少しでも皆様のお口の健康のお役に立てれば幸いでございます。